税理士事務所のホームページを見ていると、
「この事務所は〇〇に強いんだな」
とすぐ分かるホームページがあります。
一方で、サービス内容や実績はたくさん掲載されているのに、しばらく見ても、
「結局、何が強い事務所なんだろう?」
と分からないホームページもあります。
今回、複数の税理士事務所を実際に見ていて感じたのは、強みは書いてあれば伝わるわけではないということです。
最初は分かりやすくても、他の情報を見ているうちに印象が薄れることもあります。
反対に、ホームページ全体を見ても最初に受けた印象が変わらず、どんな事務所なのか理解しやすいケースもありました。
「不動産に強い税理士」は一目で分かった
ある税理士事務所のホームページを見たとき、最初に分かりやすいと感じたのが、
「不動産に強い税理士」
という打ち出し方でした。
何を得意としている事務所なのか、一目で理解できます。
これは初めてホームページを見る側からすると、とても分かりやすいです。
税理士事務所を探している人は、必ずしも税理士業界に詳しいわけではありません。
そのため、
- 法人税務
- 事業承継
- 資産税
- 経営支援
など多くのサービスを並べられるより、
「不動産に強い」
と言われた方が、自分に関係がある事務所なのかをすぐ判断できます。
少なくとも私は、最初にホームページを見た段階では、
「不動産に強い税理士事務所なんだな」
と理解できました。
ところが、見ていくうちに最初の強みが薄れていった

ただ、そのままホームページを見ていくと、この税理士事務所の印象が少し変わりました。
不動産以外のサービスもかなり目立つように掲載されていたからです。
そのため途中から、
「あれ?この事務所は結局、何が一番得意なんだろう?」
と思い始めました。
もちろん、税理士事務所として複数のサービスに対応していること自体に問題はありません。
実際に依頼を受けている仕事であれば、掲載する意味もあります。
ただ、お客様から見たときには別の問題が出てきます。
最初は「この分野に強い税理士事務所なんだな」と明確に理解できたのに、いろいろな情報を見ていくうちに、
「結局、何が一番の強みなんだろう?」
と徐々に分からなくなっていきました。
ここで感じたのは、強みはトップページに一度書けば終わりではないということです。
最初に伝わった強みが、ホームページを見ている途中でも保たれているか。
ここまで考える必要があります。
情報はたくさんあるのに、何が強いのか分からなかった

別の税理士事務所は、また違うケースでした。
ホームページには多くのページがあり、写真も豊富でした。
社内の様子も確認でき、経営者向けに学びの場を提供しているページなどもあり、見ていくうちに少しずつ好印象を持つようになりました。
最終的には、信頼できそうな事務所だと感じていました。
つまり、情報がないわけではありません。
むしろ情報はかなりあります。
それでも調査中に私は、
「ページが多すぎて何が何だかわからない。強みも分からない」
と感じました。
最終的には信頼できそうだと思いましたが、そこまで到達するにはかなり多くのページを見る必要がありました。
これは少しもったいない状態です。
ホームページの中に良い情報がたくさんあっても、
「この事務所は何に強いのか」
が見えてこなければ、その良さを一つの印象として覚えてもらいにくくなります。
情報量と強みの分かりやすさは、別の話です。
最初に伝わった強みが、最後まで薄れなかった事務所
反対に、最初に伝えた強みが、ホームページを見終わるまで薄れなかった税理士事務所もありました。
この事務所はトップページの冒頭でまず「ITやAIに強い」と打ち出していました。
実はここで私は疑いの目を持っていました。
これまで多くのホームページを見てきましたが、「ITに強い」と書かれていても、実際にホームページや掲載情報を見ると古さを感じるケースが結構あったからです。
しかし実際にこの事務所のホームページを見ていくと、古さや使いにくさを感じる場面はほとんどありませんでした。ホームページ自体も見やすく、ブログも現在まで継続して更新されていました。
少なくとも私は、「ITやAIに強いと言っているのに、ホームページを見るとそうは思えない」という違和感はありませんでした。
むしろ、ホームページの作りや情報発信の状態を見ていく中で、
「ITやAIに強いという主張とも合っていて、信頼できそう」
と感じました。
ここで重要なのは、「ITやAIに強い」という最初の言葉だけではありません。
最初に伝えた強みと、その後にお客様が見るホームページの状態が矛盾していなかったことです。
強みを大きく書いていても、その後に見る情報から反対の印象を受ければ、最初の言葉は弱くなります。
そしてこの事務所では、そのズレをほとんど感じませんでした。
そのため、ホームページを見終わったあとにも、
「ITやAIに強そうな税理士事務所」
という最初の印象が残ったわけです。
まとめ
これまで調査してきた税理士事務所を見比べると、強みの伝わり方にはかなり差がありました。
最初に強みがすぐ伝わるホームページもあれば、情報を見ていくうちにその印象が薄れていくホームページもあります。
反対に、情報はたくさん掲載されているのに、
「結局、この事務所は何が強いんだろう?」
と最後まで分からないこともありました。
分かりやすかったのは、最初に伝えた強みが、その後ホームページを見ていっても薄れなかった事務所です。
強みを伝えるというと、“トップページに大きく書く”と考えがちです。
しかし、それだけでは十分ではありません。
ホームページを何ページか見たあとでも、
「この事務所は〇〇に強そうだ」
という印象がお客様の中に残っているか。
そこまで含めて、強みが伝わっているかを見る必要があります。

