税理士事務所のホームページを調査していると、情報量がとても多い事務所があります。
サービス内容、料金、実績、お客様の声、スタッフ紹介、ブログ、セミナー情報など。
しかし
「こんなに情報を載せたら、分かりにくくなるのでは?」
と思うかもしれません。
その傾向が強いのは事実ですし、実際に調査しても情報量が多すぎて見づらいホームページは多いです。
しかし逆に、情報が多くても「もっと見たい」と思うホームページもあります。
両者の違いは、情報の「量」ではありませんでした。見せ方(お客様の導き方)に「差」があったのです。
良い情報がたくさんあるのに、見るのがしんどいA税理士事務所のHP
あるA税理士事務所のホームページには、かなり多くの情報が掲載されていました。
事務所についての情報だけでなく、料金、業務内容、実績、第三者からの評価、経営者向けの情報などもあります。
写真も多く、スタッフの様子も分かります。
実際、じっくり見ていくと、
「最初に感じた印象より、ずっとしっかりした事務所かもしれない」
と思うようになりました。
つまり、情報の中身が悪いわけではありません。
むしろ信頼につながる情報はかなりあります。それでも、途中で見るのがしんどくなりました。
この事務所のホームページはページが非常に多く、何から見ればいいのか分かりにくい状態でした。
しかも文字の大きさや太さ、色などもバランスが悪く、情報を追い続けるうちに少しずつ疲れてきます。
調査のために見ていた私自身が、
「もう見るのをやめたい」
と思ってしまうくらいでした。
これがもし、本当に税理士を探している見込み客なら、ここまで長く見ていただろうか。
そう疑問が残りました。
良さが伝わる前に「もう読みたくない」と思ってしまったB税理士事務所のHP
別のB税理士事務所も、情報はかなり充実していました。
特に「〇〇に強い税理士」という特徴は一目で分かります。
具体的な事例や実績もあり、ブログも長期間更新されています。
スタッフの写真も多く、事務所としてかなり頑張って情報を発信していることが伝わってきました。
ところが、こちらはA事務所よりさらに早い段階で読むのがしんどくなりました。
理由は以下の点にあります。
- 文字の大きさ
- フォント
- 改行
- 文章の幅
- 中央寄せされた長い文章
- 画像の大きさや配置
加えて、税金に詳しくない人には難しく感じる内容も多々ありました。
これらの一つひとつは小さなことかもしれません。
しかし、それが重なると、
「この文章を読もう」
ではなく、
「読むのが面倒だな」
という気持ちになってきます。これはかなりもったいないと感じました。
なぜなら、読めば良い情報があるからです。
具体的な実績があっても読まれない。
長年ブログを書いていても読まれない。
専門性があっても理解されない。
情報が無いのではありません。
良い情報が届いていない。
そんな状態に見えました。
【良い事例】情報が多くても「もっと見たい」と思ったC税理士事務所のHP
情報量が多く見づらいホームページがある一方で、C税理士事務所のホームページは他と明らかに違いました。
まず、C事務所のホームページにも情報量はかなり多くありました。
税務顧問だけでなく、創業支援、経理DX、経営支援、M&A、事業承継、相続など、多くのサービスが掲載されています。
初見で私は情報量の多さに「うわっ、情報量多いな」と圧倒されることはありませんでした。
お客様の声、スタッフ紹介、料金、ブログ、メディア掲載、セミナーなどの情報もあります。決して情報が少ないホームページではありません。
それでも私は、次々とページを読み進めていきました。
A・BとCの大きな違いの一つは、情報が整理されていることです。
例えば多くのサービスも、ただ大量に並べるのではなく、
利用する人が自分に関係する情報を探しやすいように分類されています。
こうすることで見出しを追うだけでも、
「ここには何が書いてあるのか」
が一目である程度分かります。
興味があるところは詳しく読む。
必要がなければ飛ばす。
それでも全体像は分かる。
実際、私はかなり多くのページを見ましたが、最終的には、
「依頼してもいいかも。」
「問い合わせて、実際に会ってもう少し詳しく話を聞いてみたい」
と思っている自分に気が付きました。
3つのHPを比較
3つのホームページを見たときの違いを整理すると、次のようになります。

| A税理士事務所 | B税理士事務所 | C税理士事務所 | |
|---|---|---|---|
| 情報量 | 多い | 多い | 多い |
| 情報の探しやすさ | 探しにくい | やや探しにくい | 探しやすい |
| 読みやすさ | 読みづらい | 読みづらい | 読みやすい |
| 感じたこと | 途中で疲れる | 早い段階で読むのが面倒になる→HPから出ていく | 次々と見たくなる |
| 最終的な行動 | 見るのをやめたくなった(HP調査なので実際は隅々まで見るがかなりきつかった) | 見るのをやめたくなった(HP調査なので実際は隅々まで見るがかなりきつかった) | 問い合わせて詳しい話を聞きたくなった。 |
問題は「情報が多いこと」ではなく、「見せ方」だった
今回の3つの税理士事務所は、どこも情報が少ないホームページではありませんでした。
むしろ、それぞれ良い情報をたくさん持っていました。それなのに、見たときの感覚はそれぞれ大きく異なりました。
A・B事務所では「もう見るのをやめたい」と思い、C事務所では「もう少し見てみたい」と感じました。
この違いを考えると、
情報量そのものを減らせば分かりやすくなるわけではない
という結果が見えてきます。
大切なのは、お客様がストレスなくホームページを読み進められることです。
- 知りたい情報を見つける
- 読む
- 疑問が解決したら、次に知りたいところへ進む
- 必要のないところは飛ばす
そんなふうに自然に見ていければ、情報が多くても負担にはなりません。

反対に、探しにくい、読みにくい、分かりにくいが何度も続けば、どれだけ良い情報があっても途中で「もういいや」と思われてしまいます。
読みにくい → 見るのをやめる → 情報が伝わらない → 問い合わせが減る → 売上機会を逃す
ホームページでは、こうした流れが起こります。

情報をただ闇雲に載せるのか、見やすく載せるのか。
その違いが事務所への理解や信頼、そして問い合わせまで進むかどうか、売上につながるかどうかにも影響するのです。
まとめ
税理士事務所のホームページに必要なのは、単純に情報を増やすことでも、減らすことでもありません。
せっかく持っている良い情報を、お客様がストレスなく受け取り、自然に次へ進める状態にすること。
今回3つのホームページを見比べて、一番大きく感じた違いはそこでした。
次回はその「見せ方」について、どのような「見せ方」が良いのか、悪いのかを具体的に解説していきます。


